大学で放射線学科に所属しているひとは将来どこで働きたいですか?
まず頭に浮かぶところは病院でしょうか。
国家資格を活かして病院で働けば将来安定?
べつに技師学校を卒業したあとの就職さきは病院だけではありません。
ぼくも大学3年生までは卒業したら病院で働くのが良いと考えていましたが、実習先で先輩の話を聞いたり就職説明会で病院ではない場所で働く先輩の話を聞いたりして
国家資格をもった人が病院以外で活躍できる場所をしることができました。
この記事で病院以外の就職先をざっくりでいいので知ってもらえればうれしいです。
病院に就職
あたりまえですが国家試験に合格して診療放射線技師として働きます。国家試験に落ちると内定取り消しになるのでしっかり勉強しましょう!
ただ場所によっては国家試験に落ちてもポジショニング技師としてひろってくれるところもあるようです。
求人が出る時期は地方によってまちまちです。
また、4年制か専門卒なのかで足切りがある話をいくつか聞きます。
個人的な感想ですが県職員など公務員系はそういった選別はしていないみたいです。
メーカー就職
技師が仕事でつかう画像診断装置や線量計などを製造・販売する会社で働く道です。
- Canonメディカル
- 島津製作所
- 日立製作所
- GEヘルスケア
- SIEMENS
- PHILIPS
- 千代田テクノル
- 富士電気
- コニカミノルタ
CT、MRI、超音波、SPECT、PETなどの医療機器装置を導入した病院に対して、その装置の使い方や検査方法の説明、撮影指導を行ったりするアプリケーションスペシャリストとして働く場合は技師の免許が必要ですが、営業・営業技術職の場合は免許をもっていなくても所属できます。
研究職・教職員
大学院の修士、博士を修了すると研究職や大学などの教職員として働く道もえらべるようになります。
教職員はあなたの学校の助教、講師、准教授、教授の仕事・研究+大学の雑務をイメージしてもらえればいいと思います。
研究所ではたらく場合、例として量子科学技術研究開発機構の研究部門を書いていきます。
- 加速器工学部
- 重粒子治療研究部
- 分子イメージング診断治療研究部
- 脳機能イメージング研究部
- 標識薬剤開発部
- 計測・線量評価部
- 放射線影響研究部
- 放射線障害治療研究部
- 福島再生支援本部
各々の部門ではさらに複数の研究チームにわかれています。放医研では医学、生物学、物理学、化学、薬学等の広範な分野の人材と先端的な研究施設・設備を有する総合的研究機関として、放射線と医学に関するミッションオリエンテッドな研究開発を行っています。
原子力 官庁
放射線技師学校を卒業したかたは、臨床的視点で研究をされている方が多いとおもいますが
原子力の分野もわすれてはいけません。
原子力規制庁では研究職を募集しています。
応募するさいには大学院を修了していなければなりません。
ただの国家公務員になりたいのであれば学部卒でも大丈夫ですが研究職だと
やはり研究能力と学歴が必要になります。
実際に働いてるひとから見れば技師免許をもっている私たちは異色の経歴かもしれません。
。
試験内容は国家公務員試験ではなく規制庁独自の問題を解くことになります。
放射線管理
アイソトープ協会や原子力関係施設など、放射線防護、放射線安全管理が必要なところにも
我々は需要があります。
技師養成校は放射線防護を学ぶところですからね。
ここは第一種放射線取扱主任者に合格していれば、落ちることはないでしょう。